Archives Vol.1( 2010/5/1〜6/14 )

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2010 / 6 / 14

宇宙スケールのものさし

 静止衛星は宇宙空間で赤道上空高度約36,000kmの円軌道を飛んでいるらしい。地球の直径は768,800km、半径384,400kmだから、半径と比べると1/10の上空を飛んでいることとなる。

 国際宇宙ステーションは地上約350kmを周回しているとのことだから、静止衛星と比べるとその1/100、東京〜名古屋間の距離ぐらいの上空をとんでいる。何だか地球にべったり張り付きながら飛んでいる感じだ。

 いままで宇宙と聞いただけで遥か遠い所を宇宙ステーションが飛んでいるのだろうと思っていた。スケールが大きすぎて距離感が分からないが、それほど地球は大きく、引力とのバランスで宇宙空間を周回する衛星がいる。

 「はやぶさ」は2003年(平成15年)5月9日に打ち上げられ、7年間もかけて地球に帰ってくる。往復60億キロ。これは確かに宇宙の旅。地球の直径の260倍余の距離にある小惑星「いとかわ」に着陸して試料を採取し帰ってくるという。

 スケールが大きく、かつ繊細で、私の経験の中でもこれほどの新鮮な感銘を受けたことはなかった。実証「はやぶさ宇宙の旅」は確実に私たちの夢を具現化した快挙だ。

 太陽系を人間のサイズとすると、口から入った食べ物が、栄養となって細胞に届くぐらいの距離感であり、その細胞から唾液として帰ってくるようなものだろう。例え方が拙いが、それほどのことを「はやぶさ」はやってのけた。

機上より撮影したパールブリッジ

2010 / 6 / 7

お先にどうぞ

 人間は随分身勝手な生き物だとされている。人間を中心に、同心円で物事を判断してきた。そんな人間が、今度は地球環境を守る運動を盛んに展開している。人間が環境を破壊してきたにも関わらず。しかし、そのことが正しいと皆が思うし、異を唱え、声を上げることもない。

 口蹄疫のニュースは、改めて感染症の恐ろしさを国民に知らしめたが、ヒトにはうつらないため、他人事のように宮崎県のことを考えている。新型インフルエンザではあれほど自分をかばい、喧々諤々の議論がなされたのに…。まだ新型インフルの終息宣言は出ていないし、スポットでの流行は続いているとの報告もある。口蹄疫もやがて終息するだろうが、次の感染症が待っている。新たに待ち受けている感染症がある。

 動植物には謙譲の美徳など無い。種の保存が故にしたたかに生き延びて行く本能を有する。「お先にどうぞ」と譲り合う行為は、人間特有の知恵である。知恵がなければ我先にと争い事が続く。そこに、人間と動物の違いがあることも、もう一度皆で考えなければならないように思う。

某ホテル ローストビーフ(神戸牛)

2010 / 6 / 1

新幹線車中の過ごし方

 私は、神戸⇔東京 間を週に一度は往復しますが、その車中どうして過ごすのかは、自分にとって大変重要なことです。

 時間帯によって、大変混み合うこともあれば、快適でゆったりとした時もあります。

 行きは名古屋までに昼食を済ませ、本を読むことにしていますが、出来るだけのめり込まないような難しそうなものを持参します。そして、数ページ読むと睡魔に襲われ・・・小一時間、眠ります。

 帰りは、眠りません。 気が立っているせいか眠れませんし、今後のスケジュール・宿題等が気がかり。

 帰路も弁当を食べることが多く、新神戸駅と東京駅の駅弁は全て食べつくしたと言ってもいいでしょう。

 味わうというより、義務的に食べているといった感じですが。

東灘区田中だんじり

(2010年 5月 5日 撮影)

2010 / 5 / 28

日歯会館ロビー

 65、000余名の会員中、どれほどの方が日歯会館を訪れたことがおありでしょうか。

 中々そのような機会が無いのが、普通の会員でしょうね。是非、訪ねてみられれば如何でしょう!?それはそれは立派な会館ですよ。折角高い会費を払っておられるのですから、一度ぐらいは行かれると良いと思います。

 土日以外は開館してます。開業医がわざわざ休診してまで行く間など無いでしょうね。それが普通です。

 すぐ傍には靖国神社があります。桜開花の標準木があります。靖国の桜も綺麗ですが、少し先の千鳥が淵の桜はそれはそれは見事なものです。桜並木というのではなく、お堀の対岸から遊歩道にかけての奥行きのある壮大な桜には圧倒されることでしょう。

 ところで、日歯会館はロビーも立派です。100畳ぐらいはあるのではと思います。奥の壁面には横山大観作「群青富士」の陶板画が鎮座しています。これは静岡県立美術館所蔵屏風を写真に撮り、引き延ばして陶板に焼き付けて作成(横山 隆氏版権所有)したということです。

2010 / 5 / 19

地平線

 日本は島国でちっぽけな国だと教わってきました。全国を回ってみると、日本は決してちっぽけな国ではありません。車窓に映る景色は壮大で、たくさん土地は余っているように見えます。この写真は東海道新幹線の一コマですが、どう見ても地平線だと感じるのです。私の勘違いでしょうか!? 

 新幹線車中から見えるりっぱな日本国の地平線と私は思いたいのです。スケールの小さな地平線も世界の中にはあるということではないでしょうか。

20010 / 5 / 9

桜島

 連休も明けましたが、時間ができたので写真整理をしています。以前撮った写真を見て思い出しました出来事をご紹介いたします。

 鹿児島県歯科医師会館で会議に出席していた最中、ドンっという音とともに天窓が開き、風圧を感じました。隣席の鹿児島県歯役員さんが、「桜島が噴火しましね!」といいながらも、皆さん平気で会議は進行していましたが、私は勝手に中座し、廊下より外を見に行きました。モクモクと噴煙が上がっています。デジカメで撮ったその時の映像がこれです。

 噴煙は風向きで形を変えながら天空に昇っていました。曰く、今日の風向きでは市内にはあまり影響はないとのこと。それでも鹿児島は年中火山灰で大変だと聞きます。

 アイスランドの噴火ほどではないとしても、よそ者にとって、桜島噴火の瞬間は衝撃的でした。しかし、翌朝の新聞はおろか、テレビでも報道はありませんでした。錦江湾に鎮座する桜島は鹿児島の人々にとって格別の象徴、あれぐらいの噴火では騒いだりしない薩摩の血が受け継がれているのでしょう。

 夜は、名物トンシャブを楽しみました。

 ダイナミックなお皿の山もパチリ。美味しかったです。また行って食べたいと思います。名物は現地の文化に根差しています。どこででも食べられますが、旬の食材同様、トンシャブは鹿児島にてご賞味あれ。

2010 / 5 / 6

四季の移ろい

 新幹線の車窓からは真っ赤な夕日が沈もうとしています。

 地平線より少し上にあるためか、眩し過ぎてじっと見つめることは出来ません。地平線にかかり始めると燃えるような太陽とともに周囲は桃色に染め上げられます。

 日本中どこに行っても美しい光景が拡がっています。東海道の往復に限っても刻一刻と変化する風景が楽しめます。なかでも、富士山には心ひかれます。

 行きはD席すなわち東京に向かい左側窓際に座ることに決めています。毎週東京に行きますが、車窓一杯に拡がる富士のお山を拝める機会はほとんどありません。沿線が概ね晴れていても富士山は独特の気流のためか、囲む雲が視界をさえぎられています。稀に見える富士山も冠雪状況が変化し、四季折々の顔を見せています。どの季節の富士が良いかは人によって好みがあるでしょう。0

 昨夏、青森から帰阪の飛行機から諏訪湖遥か彼方に黒富士を見ることが出来ました。幻想的ともいえる上空からの黒富士の姿に大きな日本が見えたような気がしました。

2010 / 5 / 5

楊枝握り

 ゴールデンウィークにちょっと三宮に出ましたが、どうにもこうにも人で一杯。あきらめて、部屋の掃除やら整理やらをしながら写真も整理していました。面白い握りずしの写真を昨年撮っていました。印象的なお寿司だったので記しておこうと思います。

 夏の盛り、青森駅からほど遠くない寿司屋で昼食。ビールのあてに始まり、友と語りつつ旨い魚に舌つづみ。

 「そろそろ握りましょうか」と、大将に訛りある言葉で誘われるが、すでにお腹いっぱい。

 結構ですともいえず、モゴモゴしていると、大将は小さく握りますから少し召し上がって下さいと。

 出てきたお寿司は見事なもの、サイズは爪楊枝ほど。すきっ腹なら100貫は誰でもいけそうです。

 お店の名前は忘れましたが…。

 再び行けそうにありませんが、鮮明に記憶に残るお寿司と大将でした。

2010  / 5 /  3 

絵心

 世に絵心を持つ人はごまんといると思います。

 私には絵心など全くありませんが、酔っ払って気分が乗れば飼い犬の絵を画くようになって久しくなります。恥ずかしくて素面では画けません、どうしてでしょう。絵心が無いからでしょうか。

 この子は娘が結婚して婿殿が我が家に連れ込んで以来可愛がっている勘太郎です。

 顔が画けていません。思わせぶりなようですが、顔の表情は瞬間で変わるので画きにくく、うまく画けませんでした。寝転がっている時は、ある程度じっとしていてくれるので、画きやすかっただけのことです。随分とだらしのない格好の画です。御気分を悪くされたご婦人がおられたとしたらお許しいただきたい。

連休 一人酒の日

2010 / 5 / 1

ホームページの立ち上げ

 ホームページを持つことに気恥ずかしさがあり、なかなか実行できませんでした。

 自己顕示欲の塊のようなイメージが先に立ち、ホームページで自分自身をさらけ出すことに抵抗のある世代です。

 いつの間にか自分たちもアラカンとなり、世の中の移ろいを感じながら自分たちの考えを整理していかなければならない年齢になりました。

 そこで、一大決心でホームページを作りました。

 ホームページでは自己満足や自己陶酔になりがちですが、その中でも次の世代につなげていけることがあるような気がしています。

 ややもすると、堅苦しい読み辛い文章を書きがちな世代ですが、私自身が感じた風に含まれる微妙な匂いを感じていただければと思います。

風薫る5月 自宅にて

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